【PR】この記事は広告が含まれています含み損対策、しっかりやっていますか?

投資の世界では含み益、含み損というものがあります。確定していない損益のことを指します。

簡単に説明すると

 100円で買った株が150円になった。今の時点で売れば50円の利益ですが、売っていないので利益は確定していないということ。反対に株が50円になったら含み損は50円ですが、売っていないので損失は確定していません。

買ったときよりも値上がりしていれば含み益、買った時よりも値下がりしていたら含み損と言います。含み損を抱えていることを漬物に例えて、塩漬けと言ったりしますが、塩漬けは良い場合と悪い場合があります。(賛否両論はあると思いますが)

例えれば塩漬けにしたときに悪い菌が混入してしまい全体が腐ってしまうこともあります。発酵と腐敗の違いで考えると分かりやすいかもしれません。

トレーダー川瀬トレーダー川瀬

不思議と含み損が出ているときだけ塩漬けと言います。益が出ているときは塩漬けと言いませんね。

株の現物取引の含み損なら会社が倒産しない限り株主優待があったり、価格が戻るまで待てば良いですが、FXなどの信用取引では事態が大きく違います

相場から退場するきっかけは絶対に含み損から始まります。売るに売れなくなった含み損が全資産を脅かす存在になることは少なくないのです。自動売買でも含み損ありきの取引は危険です。

一度も強制ロスカットを食らったことがない方はぜひご覧いただきたい記事です。

株取引の含み損なら被害は微少

株の含み損なら許容範囲内。長期待つのもありでしょう

株の現物買いなら含み損がいくらあっても企業の業績が良くなれば株価が上がることはありますし、日経平均株価は政府も注視していて必要に応じて資金投入することもあります。

株を買っている場合、企業の決算書や事業内容を確認して買っている人も多いと思いますし、配当狙いの株なら配当が出ていれば業績は問題ないと考えられます。

仮に株価が半値まで下げたとしても、時価総額が下がるだけで売らなければ損失は確定しませんし、他の株に影響を与えることはありません。

メディア露出してから何かと話題の優待生活の桐谷さんですが、バブル崩壊後から損切りしていないようです。バブル崩壊は1993年なので27年損切りしていないということです。

トレーダー川瀬トレーダー川瀬

桐谷さんは3億円から専業投資家になっているので、長期投資でも十分に生活費を稼げる水準ですが。

しかも損切りしない取引なので勝率100%です。株の売買だけでなく株主優待を楽しんでいる方で、都内をチャリンコで飛ばしている愛嬌のある姿にホッコリしている人も多いことでしょう。

私の友人もFXはダメだったけど、株は好きと言っている人がいます。取引の話を聞くと最初に出てくるのが利回りの話です。このように株はキャピタルだけでなく、持っているだけで株主優待をもらえたり、配当金が出たり、企業を応援できる性質もありますし、投資先を調査していくと、その会社のファンになることも多いです。自然と投資先で食事をしたり、モノを買ったりするようになります。

このように株の塩漬けは悪いことではなく、上がるまで待つという選択肢もありでしょう。

FXの含み損は悪い菌だと思え!

FXは信用取引。1つのミスが全体に影響を及ぼす

FXは信用取引です。50万円しか口座に入れていないのに、1,000万円分の取引ができるのはレバレッジ効果によるものですが、資産合計から口座維持率が常に計算されています。

正しく言えば、含み損が悪いのではなくFXで塩漬けが悪いのです。私も為替相場から退場した経験がありますが、退場するきっかけは必ず含み損から始まります。

はじめは予想を外して含み損
確定しなければ損失ではない
放置・フリーズ
手に負えなくなって全資産没収

FXは投資の中で資金効率が良く、一番稼げる投資だと私は考えていますが、反対に一番怖い投資でもあります。まさにハイリスク・ハイリターンなので、ハイリスクとどのように向かい合っていくかが重要ではないかと考えています。

含み損を確定させたくないのは人間の心理

【出典:健康で文化的な最低限度の生活】

投資とは全く関係ないマンガですが、『理詰めでワーっと言われるとフリーズしちゃうじゃん』『どうしていいかわからないと、フリーズしちゃうのよね、人って

投資の場合は、含み損になってしまってどうしていいかわからない。わからなくてフリーズしてしまうのです。

【出典:インベスターZ】

インベスターZでは株取引でストーリーが進んでいて、含み損のことを明確に説明してくれています。投資のことを勉強できる数少ないマンガなので気になる方は購入してください。

【状況1】50万円投入した口座で含み損が3万円になった
【心理】含み損が気になったけど価格が戻るかもしれないと思って放置。3万円の含み損なら今までも反転して元に戻ったことがあるので、何とかなるだろうと思った。
【状況2】3万円の含み損が10万円、15万円、30万円と大きくなってしまった
【心理】含み損が10万円くらいになると次第に不安に感じるものの、この時点で思考停止。相場の反転を祈る気持ちでチェックしている。どんどん含み損が大きくなると何もできなくなってしまった。
さすがに30万円まで含み損が膨らむと大きすぎて切れない。3万円の時点でどうして切れなかったんだろうと後悔するも損切りはできない。
【状況3】自分に都合の良いニュースを集めて安心する
自分を納得させるために都合の良いファンダメンタルズを集める。経済指標と自分の予想は同じだったと自分を安心させたい。
それでも含み損は変わらず25~30万円あたりを行ったり来たり。
【状況4】禁断薬 両建て
追証できず両建てを実行。口座維持率は固定されるものの、レートはどんどん下がっていく。逆ポジションをコツコツ利食いさせて一時的に口座維持率をキープするも、状況は変わらず。ポジションを少しずつ損切りし始めるも、思ったほど口座維持率は改善しない。
【状況5】ロスカット
すでに諦めている部分もあり、どこかのタイミングで強制ロスカットになるだろうと思っている。ただ最後まで諦めたくない。相場の反転は何度かあったものの、タイミングよく切ることができなかった。
為替が大きく動いて結局49万円持っていかれてしまう。
ロスカットされたものの、安心感というか戦いが終わったような安堵感もあった。数日経過して、ジワジワとどうして損切りできなかったのか考えている。

FXでは、このように1回の取引ミスが口座全体に影響を及ぼし強制ロスカットになることがあります。信用取引とはこのようなものだと理解しておく必要がありますね。

神様でもない限り、相場を100%予想することはできません。相場を100%予想できないからこそ、損切りが重要なのです。

損切りは①自分の考えを否定すること、②自分の資産を自分で切ることの両方の意味合いがあり、冷静に判断するのは難しいものです。しかし、信用取引において損切りが重要だということを理解する必要があります。

損切り幅を決める・トレンドを確認する

はじめから損切りのルールを決めておく。

私がFXをはじめた頃はあちこちのトレーダーブログを読み漁りました。よく書かれていたのは損切りは資金の0.5%以内で決めるとか、最悪でも2%以内で切るというものでした。

私も同じことを言うことがありますが、本当は今いちピンと来ていない部分もあります。最低でもこのあたりで切ろうというのは損切りできない人へのメッセージだと考えています。

投資のやり方は人それぞれなので、切るタイミングはどこでもいいと思っています。最終的に損切りできてよかった、このように思える地点が重要です。

例えば、反転すると予想してポジションを取れば価格はオーバーシュートするので、一時的に含み損になります。反転すればラッキーですし、しなければ切るという考え方でも良いでしょう。

損切りは一番難しいと言われていて私も判断が遅くなることが結構あります。

直近で1割近い資産を損切りしました。結果を言うと、この後相場は反転し損切りしなければ無風で終わっている相場でした。ただし、遅くても切れたことは良かったと思いますし、損切りしても仕切り直せることが重要だと思っています。

少し専門的な話をすると、今の相場はユーロ円でダイバージェンスが出ていますし、トレンドの転換期かもしれません。かもしれないというのは先の動きは誰にもわからないからです。

資産が残っていれば次の取引もできますし、負けを認めて腐ったポジションは切って、次で取り返してやれば良くないですか?

言語化することが難しい点ですが、『このポジションに未来はないな』と思ったらどんな状況でも損切りするようにしてます。腐れポジションと心中するつもりはありませんし、ダメなものは切り捨てています。

耐えるという考え方もアリ!ただし資産は拘束されたまま

長期投資で考えるなら耐えるという選択肢も間違いではない

含み損が大きくなると人は心理的に思考が停止してしまう、損失を出したくないから切れないという説明をしました。生理的に損失を出したくない方はジャブジャブ追証して耐えるという選択肢も全然アリだと思います。

株なら買ったことを忘れたことにして長期投資にすれば良いですし、FXなら証拠金維持率を上げて価格が上がるまで待つのは良い方法ではありませんが選択肢としてはアリです。

松下幸之助は失敗で終わらせるから失敗で、失敗しても続けていれば成功になるという名言を残しています。これは投資にも同じことが言えます。

含み損を切れないことは誰にでもある

私もFXで退場を経験しています。退場したきっかけは含み損からはじまりました。含み損のイヤラシイところは、切らなくても価格が戻ってくることが多いことです。

また戻ってくるだろう』と思うと戻ってこないでロスカット・・・。これがFXの難所とも言えます。

 

トレーダー川瀬トレーダー川瀬

私も未だに判断が遅れることや、損切りが遅れることもあります。

 

何でもかんでも含み損を切っていると損切り貧乏になることもありますし、できる限り損切りせずに微益でも決済していくという人もいます。

FX会社の社長で一番FXに詳しい小林さんのスタイルはスキャルピングです。確かにこういう考え方もありますよね。

含み損を切れる人になろう!まとめ

信用取引で退場する人は必ず含み損がトリガーになっています。含み損がプラ転して益になれば一件落着ですが、取引を続ける限り同じような事態は必ず起こります。

毎回奇蹟の反転が起これば良いですが、現実は厳しいものです。しかもFXは1回の失敗で退場になる性質を秘めています。

繰り返しますが、損切りラインは今まで自分の取引を見て、自分が納得できる場所を設定してください。極端な話、資産の20%地点で損切りをしても残金があれば出金して相場から離れることもできますし、次の取引を開始することもできます。

トレーダー川瀬トレーダー川瀬

重要なのは利益ではなく、含み損の考え方ということをご理解ください。今週もがんばっていきましょう!