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 資産運用の必要性が至る所で叫ばれる世の中ですが、資産運用のイメージはどのようなものが多いでしょうか。

最近だとビットコインが脚光を浴びましたので短期間で大きなリターンを得られる一方、資産価値が暴落し一気に資産を失うといったようなハイリスク、ハイリターンのイメージを持たれている方もいるかと思います。

ここでは長期間の資産運用の考え方のポイントをご紹介するとともに、資産運用や、長期運用の誤解されやすい部分をご説明したいと思います。

長期間の運用で注意したいこと

長期運用で注意したいことは、大きく勝つかではなく、いかに大きく負けないかが大事です。運用をする上で重視しがちなのがリターンの大きさです。

ある年に20%のリターンがある商品では、過去の実績を重視してしまいがちですが、本当に重要なことは大きく負けないことです。

例を挙げて説明したいと思います。 例えば毎年2%のプラスリターンを出し、その翌年は2%のマイナスリターンを出す運用と、毎年10%のリターンを出し、その翌年は10%のマイナスリターンを出す運用があるとします。

4年間これが繰り返されたとすると、元本はどうなっているでしょうか。

 2%の方は「1×1.02×0.98×1.02×0.98=0.999」となりますが、10%の方は「1×1.1×0.9×1.1×0.9=0.980」となります。

同じリターンのプラスとマイナスを繰り返すだけでも少しずつ差が拡大していき、マイナスリターンを取り戻せなくなっっているのがわかっていただけると思います。

運用では一度大きなマイナスリターンを出してしまうと、それを補うのは容易ではないのです。

 大きなマイナスリターンを出さないためには、その投資の期待リターンと想定リスクに注目してみてください。

期待リターンとはその名の通り、1年間でその投資でどの程度リターンが期待できるかを示しており、想定リスクとは1年間のリターンのブレ幅を示しています。

 仮に期待リターンが5%、想定リスクが10%の商品があったとしましょう。

この商品は期待リターン5%を中心とし、上下に10%ブレることを意味します。

あくまで想定であり、このブレ幅内に収まる確率は70%程度です。70%ではありますが、ある程度の利益と損失を考えておくことができます。

長期運用で気を付けたい手数料

気を付けたい手数料のこと運用商品の手数料を後回しとする方は多いのではないでしょうか?

トレーダー川瀬トレーダー川瀬

2019年から投資信託をはじめとする取引手数料を無料化する動きが加速してきました。

手数料は運用においてはマイナスリターンとも考えられ、まさに「塵も積もれば山となる」性質があります。

手数料が毎年1%と3%であれば、それぞれ毎年1%、3%を稼がないと元本が減り続けますので、手数料の大切さを理解していただけるのではないかと思います

前述の大きなマイナスを避け、手数料を低く抑えることは、運用損失のダブルパンチを避けることにも繋がるのです。

基準を言えば、毎年1%を超える手数料だと、元本を増やし続けることは難しいです。

手数料は長期間の運用だとボディブローのように効いてきますので、運用商品を選ぶ際には着目するようにしてください。

こちらの記事も併せて参考にしてください。
【参考:投資信託のリスクは?本当にオススメなのか現役銀行員が解説

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複利の効果を活用する

時間と複利を上手に使う

運用を長期間にわたって行う上で、トータルで資産を膨らませていくには複利運用が効果的です
【参考:資産運用は複利運用が王道!毎月1万円積立が1%の差で100万円!

例を見ながら考えてみましょう。

1つ目の商品は毎年5%のリターンを獲得し、そのリターンを分配金として毎年受け取る商品、2つ目の商品は毎年5%のリターンを獲得し、そのリターンを元本に追加して運用を継続する商品とします。

これらの商品を10年間運用した場合のリターン合計を考えてみたいと思います。

1つ目の商品の1年のリターンは5%なので、これを10年なので、50%が10年間累計のリターンになります。

2つ目の商品は毎年のリターンを元本に加えて運用を継続するので「1.05」の10乗となります。

そうすると累計のリターンは63%となります。このように同じリターンを得られる運用でも、複利効果を利用するのとしないのでは、長期間でみた場合リターンの差は非常に大きなものになってきます。

よって投資をする際、毎月分配や毎年分配などのリターンを現金で返してくれる投資は、一見安心感やメリットが大きいように思えますが、長期間の運用には不向きですのでご注意ください。

 利益確定、ロスカットなどのルールを作る

 「マーケットは循環するもの」という視点に基づくと、長期間の運用ですとどうしても大きな利益が出たり、大損を発生させてしまう局面があると思います。(絶対に一度も負けない運用はないと思っていた方が良いです)

このような局面において、その商品のリターンなどを踏まえて利益確定やロスカット基準を設けておくことは長期投資の鉄則とも言えます。

人間は臆病かつ大胆な性質があります。利益が伸びてくると、途端にその利益を少しでも失うことが非常に惜しくなってしまいます。

また損を出してしまった時には、相場が戻ることを信じてロスカットせず、損失をさらに拡大させてしまったり、一発逆転を狙ってハイリスク・ハイリターンの投資に手を出してしまったりしてしまいます。

ちなみに利益が出ている時に臆病になるのは何がいけないかというと、こまめに利益確定と再投資を繰り返してしまうことにより、手数料がかさんでしまい運用効率が落ちてしまうことにあります。

人間にはこういった利益拡大時と損失拡大時の思考パターンがあることは研究でも明らかになっていますので、本能的な投資判断は長期的な運用には非常に危険です。(特に損失時)

よって自分の中にルールを作り、それを遵守することが大切です。

 例えば損失は10%までと決めておいたり、リターンは累積で30%で利益確定などがあります。この水準に達したら迷わずに動いてください。そして次の投資を考えるようにしていただければと思います。

 さいごに

投資は人生と同じく波あり谷ありです。

長期運用で考えたい点
  1. 利回りでなく、リスクをチェックする
  2. 信託手数料の利率を見る
  3. 複利を考えた投資
  4. どうにもならない場合は損切りも視野に入れる

どうしても、見た目の利回りに意識がいってしまいますが、リスクと信託手数料をチェックすること、複利を考えた長期投資を考えることが重要です。

その中でもトータルで利益を上げるには細かいところにまでこだわってください。先に挙げた4点を踏まえ、短期の実績に一喜一憂せずに取り組んでいただければと思います。

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