不動産投資

近年良い意味でも悪い意味でも世間を賑わせている不動産投資。最近では日銀の金融緩和の影響で金利が大幅に下がり、ローンの金利負担も軽くなってきていることから、不動産業者がサラリーマンに不動産投資をすすめるケースが急増しています。

不動産業者はこれまで富裕層向けにタワーマンションなどを投資対象にするケースも多かったのですが、最近ではサラリーマンを対象にしている商品も多くなったように感じます。

人生100年時代と言われる昨今。労働収入以外の収入を作っておきたいという方が最初に思いつくのは不動産投資かもしれません

というのも、明治時代のお金持ちは、金持ち、蔵持ち、土地持ちの3種類に分けられていました。

お金持ちは現在もそのままの意味ですが、蔵に商品を抱えている人(今でいう倉庫と商品?)を蔵持ち、土地を持っている人を土地持ちとして、庶民からは憧れの目で見られていたようです。

先祖代々からの富裕層の家系は、土地持ちだけが生き残っていると言われています。

このように、日本人が土地に対して絶対的な価値を感じていることは今も昔も変わりません。戦国時代の武将の褒美にも土地が利用されてきました。

このような理由から、第二の収入の柱を考えたとき不動産収入を検討する方が多いのです

今回は、不動産投資の目的を整理しつつ、サラリーマンが不動産投資をするにあたり有利なポイントをいくつか紹介したいと思います。

 不動産投資の目的

不動産投資には節税効果もある

不動産投資は第一に、賃料をリターンとする大家さんタイプを思いつく方が多いのではないでしょうか?一番分かりやすく、昔からあるビジネスモデルです。

今は建物の管理や空室補填などをしてくれる業者もあり、本業をしながら大家さんもできる『サラリーマン大家さん』も少しずつ増えてきたように感じます。

また、不動産投資はリターンを獲得する以外にも、節税や老後の資産構築、保険、相続といった目的で始める方もいます。

不動産の購入は住宅ローン控除を受けることができ、所得税や住民税などの税金を少なく済ませることもできます。(実際には支払う税金以上のお金が戻ってくることはありません)

遺産として子供に物件を残したいと考える人もいる

遺産として不動産を残したい

全国に投資用物件は星の数ほどありますが、相当良い物件を探し当てないと家賃収入を得ることは現実として難しいです。

投資物件を現金で購入できるなら話は別ですが、ローンを組んで家賃収入を得ようとすると、年間で10万円程度プラスになれば良いほうで、その場合でもエアコンなどが壊れた場合、現状復帰させると赤字になることが多いのです。

ただし、ローンを返済しきれば、賃料はそのまま収入になりますので、年金では補いきれない生活費をカバーできる可能性も秘めています。またローンの返済終了後に売却してしまえば、まとまった資金を準備することもできます。

この部分をどのように考えるかは個人の判断によりますが、長期で考えた場合資産になるのか?建物の老朽化で負債となるのかはフタを開けてみるまでは誰にもわかりません。

また、団体信用生命保険(通称団信)を活用することで資産として不動産が残る可能性もあります。ローン支払い期間中に万が一のこと(死亡や高度障害)があった場合、ローンは全て団信の保険金で支払われ、家族に不動産を残すことができます。

相続の機能とは上記の保険の機能と似ています。自分が亡くなった後などに家族の住居や収入源を残すことができます。

このように不動産投資にはいくつもの目的があります。

不動産投資をするならサラリーマンが超絶有利!

融資を受けるならサラリーマンが有利

不動産投資を行うにはどのような方が有利なのでしょうか。不動産投資をするにはまず物件を仕入れなければなりません。

不動産を購入する際、よっぽど資産がある方以外はローンを組んで不動産を購入します。最近ローンは銀行窓口でなくともネットでもできるようになっていますが、お金を貸すに当たって一番検討されるのは、貸した相手がお金をきちんと返してくれるのかという点です。これを信用力とも呼びます。

ローンの返済は基本的には毎月分割返済となります。そうすると自営業(個人事業主)は毎月の収入が読みにくいので、貸す側としては高い金利を設定したり、借り入れの期間を短くしたり、そもそも貸す金額を少なくしたりといったことで対応します。

そういった意味では毎月の収入が読みやすいサラリーマンは、銀行側にとってもお金を貸しやすい存在です。

自営業に比べて金利も安くなるケースが多いので有利と言えるでしょう。

ただ注意すべきは、銀行が注目するのは会社の財務の健全性です。会社が潰れてしまったり、業績が安定しない、もしくは倒産の危機にあるような会社だと貸したお金が返ってこない可能性が高まるので貸付条件は厳しくなります。

最近の不動産業者のセールス対象は、一部上場企業勤務で年収500万円以上といった基準を設けていることが多くなっています

不動産の2種類のローンとは?

不動産には2種類のローンがある

不動産ローンは2種類ある
  1. 住宅ローン=居住用
  2. 事業ローン=投資用

ここで不動産におけるローンの内容をご説明します。不動産におけるローンには2種類あります。それは住宅ローンと事業ローンです。

ちなみに、不動産を担保にした不動産担保ローンという商品もありますが、今回の記事の性質に合わないので割愛します。

住宅ローンは自分が住むための住居を購入するもので、事業ローンは購入した不動産を賃貸に出し収益を出すイメージです。

住宅ローンは居住用なので、返済原資は毎月の給料となります。そうすると、会社の信用力と本人の信用で借り入れできるので金利を低く抑えることができます。利率は0.3%〜1.0%あたりです。(2019年現在)

一方で事業ローンは不動産の賃貸収入でローンを返済していくので、その不動産の質も審査対象になります。空室になってしまうと賃料収入がないので、給料から返済することが前提になります。

給料は生活費や住宅ローンの支出があるので、キャッシュフローが厳しいと銀行はお金が返ってこないリスクが高いとみなし、金利は高めに設定されます。利率は2%前後が大多数になっています。

事業ローンは、オーナーの資産から返済することも考えられるため審査には銀行通帳の提出が必須になっています。

返済方法は自分に合ったタイプを選ぶ!

いざ契約となれば返済方法を選択する必要があります。名前を聞いたことがある方も多いと思いますが、元利均等返済と元金均等返済です。

返済方法は自分に合ったタイプを選ぶことが重要です。

元利均等返済は、借入期間中に発生する利息をあらかじめ計算し、その利息と元金を合わせた額を毎月均等に返済する仕組みです。

メリットは毎月の返済金額が一定なので、資金計画を立てやすいということです。デメリットは、返済の初期は返済金額に占める利息の割合が大きく、元金が減っていかない、つまりトータルでは支払う金額が元金均等返済よりも多くなってしまうことです。

元金均等返済はその名の通り借り入れた元金を毎月均等に返済する方法です。

メリットは元金が少なくなるペースが速いので、金利負担が少なく済むことです。デメリットは返済の初期は金利負担が大きくなり、返済金額も大きくなってしまうことです。毎月の返済金額はローンの返済が進むにつれ、減少していきます。

ローンの返済のコツは繰り上げ返済を使うことです。ボーナスの一部を追加で返済に回すことで、金利負担を少なく抑え、毎月の返済額も少なくすることができます。

サラリーマンにオススメなのは、元利均等返済で毎月のローン返済を一定にしつつ、ボーナス毎に少しずつ繰り上げ返済を行うことでしょう。

不動産投資は慎重に!

不動産投資は事前の勉強が必須です

トレーダー川瀬トレーダー川瀬

ここからは私が説明します。過去に不動産投資に興味があってセミナーに参加した経験を元に説明します。

不動産投資は、不労所得と呼ばれることもありますが、実際には不労所得ではありません。

不動産業者の言いなりに不動産を購入したら赤字の不動産ばかりだったということもよくあります。

トレーダー川瀬トレーダー川瀬

以前、サラリーマン大家さんでマンションを10部屋所有している方の話を聞きましたが、全ての不動産の年間のリターンは5万円あれば良いほうだと言っていました。
投資家目線で見ると『それでいいの?』と感じました。

ベテランの大家さんは、目星をつけた不動産を見つけたら、周りの市場価値や売却価格を調べ、入居率が70%前後でも収益が出るかを考えるようです。

年間に目星をつけた不動産が100件あって、実際に内見して2件でも理想の物件があれば良い方だという話です。それだけ、不動産投資は難しいことを示唆しています。

不動産投資は様々なメリットが得られる投資手法ではありますが、落とし穴も多い投資です。

今回はサラリーマンなら融資には有利という内容に焦点を当てましたが、物件選びや業者選びも大切なポイントです。サラリーマンの不動産投資は副業でやるものなので、できる限り負担を少なく取り組むことがコツです。

不動産投資では、おいしい話ほど疑ってください。『かぼちゃの馬車』が良い例です。

かぼちゃの馬車事件

女性用のシェアハウスに特化したマンションを扱っていた不動産投資。運営会社はスマートデイズ、かぼちゃの馬車は建物のブランド名。
女性がトランク1つで即入居できるという文句でアピールし、全国のあちこちに女性用シェアハウスを建てたものの占有面積は小さく、入居者は業者の希望どおりには行かなかった。
スマートデイズの説明では、投資家へ頭金なしで投資可能で30年家賃収入を保証としながらも、家賃収入の保証をできず。60億円の負債を抱えて破産。

スマートデイズの事業の進め方はマルチ商法に近いものがあり、入居者が入らず負債が増えていく中、新たな投資家を呼び込み自転車操業を行ったことが失敗の原因です。

下手をすれば借金だけ残り、現金化できないような物件だけ手元に残るということもあります。

不動産投資はしっかりと事前に勉強してから投資しましょう。借金だけ残っても悲しいだけで、今まで何十年とマジメに働いていても全てが台無しになってしまうこともあります。