現役銀行員がおすすめする分散投資の考え方

 最近の運用といえば暗号通貨、クラウドファインディング、FXなどハイリスク・ハイリターンの投資が広がっています。今回はその手法も含めて分散投資について説明したいと思います。

 投資における一番重要な考え方は分散投資です。投資の運用実績はこの分散投資の結果によるところが多いので是非とも考え方だけでも知っていただければと思います。

 分散投資の1番の目的はリスクを抑えるということです。

全ての資産を一つの手法・対象に傾けてしまうと、もしその手法・対象が使えなくなったり、暴落したりすると大きく資産を毀損することになってしまいます。

もちろん逆にハイリターンを獲得することもあります。分散投資を考える方というのは、資産形成をコツコツしながら出来る限り損失を抑えたいといった方になります。

 分散投資といってもいろいろな分散の手法がありますので、オーソドックスな分散手法を紹介したいと思います。

分散投資1|資産分散

一番オーソドックスな分散投資は資産分散

 一番最初に思いつくのが資産分散です。一番オーソドックスな手法ですので最初に紹介します。

単一の資産ではなく、複数に資金を分散する方法です。どうして分散をするのかというとそれぞれの資産はマーケットの変動に対し別々の動きをするからです。

債券と株式の関係を例にあげると、一般的に株式が下落すると投資家は損失を一定に抑えるため、株式を売って債券を買うような取引をします

そうすると株式が下落すると債券相場は上昇することになり、株式の損失を債券のリターンで補うような形となるので、株式単独の投資に比べ、分散した方が損失を抑制できることが期待できます。

やはり投資では大きな損をいかに避けるかが鍵となるので資産の分散はしておくべきと言えます。 資産の分散を考えるにあたり、単純に色々な資産を購入すれば良いというものではありません。

相場の動向で同じような動きをしてしまっては分散の効果はありません。そこで注目するものが「相関係数」というものです。

この相関係数は2つの資産がどの程度相関があるのかを数値したものです。この数値は−1から1の間で定まり、1では全く同じ動きをすることを示し、ー1では真逆の動きをすることを示します。

よって資産を分散する際は、相関係数が−1〜0の間の資産を組み合わせると効果的です。0〜1の間でも単一資産への投資に比べ分散効果を得ることは可能です。

分散投資2|通貨・エリア分散

先進国や新興国。自分の好きな国や企業に分散してみる

 先に述べた資産分散と考えた方は似ていますが、通貨分散・エリア分散をご紹介したいと思います。

日本の通貨である円は海外の影響を非常に受けやすい通貨です。さらに日本の将来にはたくさんの課題が待ち受けています。

少子高齢化や人口現象、年金問題、国の財政赤字問題などあげればキリがありません。

それに比べ新興国などは問題も抱えていますが、人口増を土台とした経済成長が見込めます。

日本の経済は成熟してきているので大幅な成長や成長し続けることは期待しにくいため、グローバルに資産を分散することも視野に入れなければいけません。

とはいっても、外国の資産なんて何に投資すれば良いかわからないと思われる方も多いと思います。

まずは自分の知っているものから資産のほんの一部を投資してみてはいかがでしょうか。

簡単に投資対象を決めるなら投資信託が便利です。あらかじめテーマに従って組み入れ銘柄を選択してくれているので、「米国〜」「新興国〜」などで絞り込むことができます。

 もう一つの方法は自分の知っている銘柄に投資することです。

例えばコカコーラやネスレ、アップル等。これらも外資系企業なので海外への資産分散を図ることができます。

海外には優良な企業がたくさんあります。20年以上増配しているような企業がたくさんあります。

日本では花王くらいしかありません。投資においてどうしても自分の知っている国に投資してしまう「自国バイアス」があることが研究でも分かっています。

通貨・エリア分散は取り組むまでは苦手意識があるかもしれませんが分散効果を追求するためにはやってみてほしいと思います。

分散投資3|期間分散

投資するタイミングや期間を分散する

 最後にご紹介するのは期間分散です。一度に多額の投資をするのは危険といえます。

もしその投資タイミングが相場のピークだった場合、その後相場が崩れ、せっかくまとまった資産を投資しても、損失ばかりを抱えてしまうことになります。

そして今が相場のピークかどうか、これからの相場がどうなるかなんてものは誰にも正確に予言することはできません

よって期間分散をすることは大きな損を避けることに繋がることが期待できます。

期間分散をする手法は本当に単純です。投資する期間や解約する期間を分割するだけで良いのです。

ご自身で例えば毎週や毎月分割して投資・解約していくのです。ただ自分で管理すると、相場が主観的に高いと思った時買ったり、相場が安い時に売るのは気が引けると思います。

先ほども書いた通り相場の状況が本当に高いのか、安いのかは誰にもわからないので機械的にやるしかありません。

一番簡単な方法は、給与天引きで一定額を投資するものです。積立投信のような考え方です。

給料は通常毎月同じ日に支給されるので、そこから自動的に1万円などを投資に回します。

そうすると1万円で買えるだけ投資信託を購入するので、相場が高い時は少ない口数、相場が安い時は多い口数を購入できますので期間分散のメリットを十分に受けることが可能です。

分散投資の考え方 さいごに

投資の分散手法はこれまで述べてきた手法以外にも沢山あります。

ただ一番基本になるのは上記の3種類の手法です。投資のリターンの大半(90%)はポートフォリオの資産構成割合で決まると言われています。

資産構成割合を考える際に是非とも相関係数を思い出してください。

そして配分が決まったなら一度にその割合分の投資をするのではなくて、是非とも期間分散を実行していただければと思います。